古典の物語と詩。

21作品
日本の子どもなら誰でも知っている昔話。桃から生まれた桃太郎、竜宮城から帰ってきたら百年が過ぎていた浦島太郎、枯れ木に花を咲かせたおじいさん。楠山正雄が一九二〇年代から三〇年代にかけて語り直した版による全二十一編で、それぞれが短い章に分かれている。

16作品
日本の子どもたちが学校や家で歌う歌――文部省の読本で教えられた明治時代の唱歌と、1920年代に作られた童謡。全部で十六曲、それぞれ数行ずつで、ここにある日本語の実文の中では最も短く、最初に読むのにちょうどよい。

13作品
子どものための物語を書き、二十九歳で亡くなった新美南吉。その作品は今も、日本の教科書に載り続けている。ここに収めたのはそのうち十三編。どれも静かで、悲しい話も多く、飾らない言葉で書かれている。一銭銅貨をなくした男の子の話や、一年たって、もうなくなった木のもとへ帰ってくる小鳥の話など。

2作品
芥川は、現代日本語の散文が今なお基準とする短編を書き、日本の主要な文学賞にもその名が冠されている。ここではそのうちの二編を章立てで収めている。地獄の罪人に蜘蛛の糸が垂らされる「蜘蛛の糸」と、「魔術」である。

5作品
「日本のアンデルセン」と呼ばれる小川未明。憂いを帯びたその童話は、子ども向けのお話らしい結末を迎えることがめったにない。ここではそのうち五編を、章に分けて収める。