雷のさずけもの(二の一)
それから三月ほどたつと、おじいさんのおかみさんが急におなかが大きくなりました。 そして間もなく男の赤んぼが生まれました。
その赤んぼは生まれた時から、ふしぎな子で、きれいな錦の小蛇が首のまわりに二巻き巻きついていました。 そしてその頭としっぽの先は長く伸びて、赤んぼの背中でつながっていました。
「さては雷が、約束のとおり子供をよこしてくれた。」
とお百姓はいって、夫婦して大事に育てました。
この子が十三になった時、お百姓は学問を仕込んでもらおうと思って、元興寺の和尚さんのお弟子にしました。
するとこの子は学問よりも大そう力が強くって、お弟子に入ったあくる日、自分の体の三倍もあるような大きな石をかかえてほうり出しますと、三尺も地びたがめり込んだので、和尚さんはびっくりして、この子はただものでないと思いました。
