春山秋山(二の二)
それでも兄神はやはり約束を果たそうとしませんでした。 すると女神は出石川の中の島に生えていた青竹を切って来て、目の荒いかごをこしらえました。 そしてその中へ、川の石に塩をふりかけて、それを竹の葉に包んだものを入れて、「この兄神のようなうそつきは、この竹の葉が青くなって、やがてしおれるように、青くなって、しおれてしまえ。この塩が干からびるように干からびてしまえ。そしてこの石が沈むように沈んでしまえ。」とのろって、そのかごをかまどの上にのせておきました。
すると兄神はそのたたりで、それから八年の間干からびて、しおれて、病み疲れて、さんざん苦しい目にあいました。 それですっかり弱りきって、泣き泣きおかあさんの女神におわびをしました。
そこでやっと女神がのろいをといておやりになりますと、兄神はまたもとのとおりの丈夫な体にかえりました。
