里の春、山の春(二)
ある日、坊やの鹿はひとりで山のなかを遊んで歩きまわりました。
すると、とおくのほうから、「ぼオん。」とやわらかな音が聞こえてきました。
「なんの音だろう。」
するとまた、「ぼオん。」
坊やの鹿は、ぴんと耳をたててきいていました。 やがて、その音にさそわれて、どんどん山をおりてゆきました。
山の下には野原がひろがっていました。 野原には桜の花がさいていて、よいかおりがしていました。
いっぽんの桜の木の根かたに、やさしいおじいさんがいました。
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ある日、坊やの鹿はひとりで山のなかを遊んで歩きまわりました。
すると、とおくのほうから、「ぼオん。」とやわらかな音が聞こえてきました。
「なんの音だろう。」
するとまた、「ぼオん。」
坊やの鹿は、ぴんと耳をたててきいていました。 やがて、その音にさそわれて、どんどん山をおりてゆきました。
山の下には野原がひろがっていました。 野原には桜の花がさいていて、よいかおりがしていました。
いっぽんの桜の木の根かたに、やさしいおじいさんがいました。