終わり次第、出かけよう
土曜日の朝、私と美咲は、朝からずっと部屋の掃除をしていた。 午後から、二人で街へ買い物に行く約束をしていたのだ。
「ねえ陽子、これ、掃除が終わり次第、すぐ出かけようよ」と、美咲が言った。
「うん。そのために、朝早く起きたんだもんね」と、私は答えた。
私たちは、出かける前に、部屋をきれいにしておきたかった。 帰ってきたときに、散らかった部屋を見るのは、あまり気持ちのいいものではないからだ。
美咲は台所を、私は居間を担当した。
床を掃除していると、ソファの下から、なくしたと思っていたイヤリングが出てきた。
「あ、これ。先月からずっと探してたやつ」
「よかったね。掃除すると、いいことあるもんだね」と、美咲が笑った。
一時間ほどで、部屋はすっかりきれいになった。 窓から入る光で、床がぴかぴかに光っている。
「終わった。じゃあ、準備でき次第、出発ね」
私は急いで着替えて、鞄を用意した。
玄関で靴を履いていると、美咲が「あ」と小さな声を出した。 見ると、美咲の服に、掃除のときのほこりが付いていた。
「もう、せっかくきれいにしたのに」
二人で笑いながら、ほこりを払った。
天気予報を見ると、午後は晴れるらしい。 いい一日になりますように、と私は願った。
出かける準備が整い次第、私たちはドアを開けて、明るい街へ出ていった。
