子どものすきな神さま(一)
子どものすきな小さい神さまがありました。 いつもは森の中で、歌をうたったり笛をふいたりして、小鳥やけものと遊んでいましたが、ときどき人のすんでいる村へ出てきて、すきな子どもたちと遊ぶのでした。
けれどこの神さまは、いちどもすがたをみせたことがないので、子どもたちにはちっともわかりませんでした。
雪がどっさりふったつぎの朝、子どもたちはまっしろな野っぱらで遊んでいました。 するとひとりの子どもが、「雪の上に顔をうつそうよ。」といいました。
そこで十三人の子どもたちは、腰をかがめてまるい顔をまっしろな雪におしあてました。 そうすると、子どもたちのまるい顔は、一列にならんで雪の上にうつったのでした。
「一、二、三、四、……」とひとりの子どもが顔のあとをかぞえてみました。
どうしたことでしょう。 十四ありました。 子どもは十三人しかいないのに、顔のあとが十四あるわけがありません。
