「なな」と言う理由
夕方のスーパーは人が多い。 お客さんが店員に言った。 「コロッケを、しちこください。」
店員はコロッケを一つ、袋に入れた。 「はい、いっこですね。」
「あの、しちこです。」
日本語では、「いち」と「しち」の音がよく似ている。 店の中には人がたくさんいて、うるさい。 だから、この間違いは毎日どこかで起きている。
それで、店では七を「なな」、四を「よん」と言う。 「し」も「しち」と似ているからだ。
魚屋の前で聞いてみよう。 「はい、ななひゃく円! あじ、よんひき!」 「しち」も「し」も、あまり聞こえない。
コロッケのお客さんも、もう一度言った。 「ななこ、お願いします。」
店員は笑って、コロッケを七つ、袋に入れた。
