駅の裏の公園
みなみ:先輩、今度の土曜日、紅葉を撮りに行きませんか。
先輩:いいね。天気は?
みなみ:晴れるみたいです。
先輩:晴れの昼は、光が強すぎて、葉っぱの色がきれいに出ないんだよ。
みなみ:じゃあ、何時ごろがいいですか。
先輩:朝だな。八時に駅で待ち合わせしよう。雨だったら、来週にしよう。
みなみ:わかりました。あの、前に先輩が紹介してくれた、あの有名なお寺に行きますか。
先輩:いや、あそこは今の時期、人が多すぎる。駅の裏に小さい公園があるんだけど、そこにしよう。
みなみ:えっ、あんな近くに、いい場所があるんですか。
先輩:うん。人が少ないから、ゆっくり撮れる。それに写真は、場所を探すことより、待つことのほうが大事なんだ。
みなみ:待つ、ですか。
先輩:風が止まるまで待つんだよ。葉っぱが動かないように、息も止める。
みなみ:先輩、それ、大変じゃないですか。
先輩:まあね。でも、去年、そうやって撮った一枚が、一番よかった。
みなみ:見せてください。
先輩:土曜日、見せるよ。三脚があったら貸すから、カメラだけ持ってきて。楽しもう。
