ねずみの嫁入り(三)
「まあ、あなたよりもえらい方があるのですか。それはどなたでございますか。」
「それは風さ。風に吹きとばされてはわたしもかなわないよ。」
「なるほど。」
おとうさんはそこで、こんどは風の所へ出かけていきました。
「風さん、風さん、あなたは世の中でいちばんえらいお方です。どうぞわたくしの娘をお嫁にもらって下さいまし。」
「それはありがたいが、世の中にはわたしよりもっとえらいものがあるよ。」
おとうさんはびっくりしました。
「まあ、あなたよりもえらい方があるのですか。それはどなたでございますか。」
「それは、壁さ。壁ばかりはわたしの力でもとても、吹きとばすことはできないからね。」
「なるほど。」
おとうさんはそこでまた、のこのこ壁の所へ出かけていきました。
「壁さん、壁さん、あなたは世の中でいちばんえらいお方です。どうぞうちの娘をお嫁にもらって下さいまし。」
「それはありがたいが、世の中にはわたしよりもっとえらいものがあるよ。」
おとうさんはびっくりしました。
