狐のつかい(三)
「すこしぐらいはよいだろう。わたしの舌は大きくない。」
といって、またぺろりとなめました。
しばらくしてまたぺろり。
狐の舌は小さいので、ぺろりとなめてもわずかなことです。 しかし、ぺろりぺろりがなんどもかさなれば、一合の油もなくなってしまいます。
こうして、山につくまでに、狐は油をすっかりなめてしまい、もってかえったのは、からのとくりだけでした。
待っていた鹿や猿や狼は、からのとくりをみてためいきをつきました。 これでは、こんやはあんどんがともりません。 みんなは、がっかりして思いました、
「さてさて。狐をつかいにやるのじゃなかった。」 と。
