SNSと流行の速さ
SNSがファッションに与える影響は、年々大きくなっている。
昔、新しい服の流行は、雑誌やテレビが作るものだった。 しかし今は、一人の若者がスマホで撮った一枚の写真が、世界中の人の服装を変えることがある。 ある人が着ていた服をSNSにアップすると、翌日には同じ服が店から消えてしまう、ということも珍しくない。 実際、去年の夏、ある旅行者が海外で撮った写真に写っていたサンダルが、日本中で売り切れになった、という話もある。
面白いのは、この変化が、服そのものだけでなく、ブランドの名前にまで及んでいることだ。
例えば、ある古いブランドは、若い世代にほとんど知られていなかった。 ところが、有名な歌手がその服を着た写真をアップしたことで、急に人気が出た。 会社は、より若い人に合わせて、ロゴのデザインや商品の名前を変更した。 会社にとって、長く使ってきた名前を変えるのは怖いことだが、時代に合わせなければ、忘れられてしまう。 そう考えたのだろう。
もちろん、SNSの流行に、良い面ばかりがあるわけではない。 今日人気のスタイルが、来月にはもう古いと言われる。 たとえ高い服を買っても、すぐに「もう終わった」と言われてしまうことがある。 作る側も、買う側も、その速さについていくのは簡単ではない。
それでも、この流れが止まることはないだろう。 どんなに時代が変わっても、人が「他の人と同じでいたい、でも少し違っていたい」と思う気持ちは、変わらないからだ。 SNSは、その古くて新しい気持ちを、ただ速く、大きく映しているだけなのかもしれない。
