駅前のお茶屋さん
駅前の商店街に、小さなお茶屋さんがあります。 店に入ると、まず香りが変わります。 緑の、少し甘い香りです。
店の人は、お客さんに合わせてお茶を選んでくれます。 「熱いお湯で淹れますか」と聞かれることもあります。 実は、お茶の種類によって、いいお湯の温度が違うんです。
煎茶は、急須に茶葉を入れて、少し冷ましたお湯を注ぎます。 熱すぎるお湯を使うと、苦くなります。 玉露はもっとぬるいお湯で、ゆっくり淹れます。 一番甘くて、一番高いお茶です。
抹茶は、全然違います。 抹茶は茶葉を粉にしたものですから、急須は使いません。 茶碗に入れて、お湯を注いで、茶筅で混ぜます。 煎茶は最後に葉を捨てますが、抹茶は葉を全部飲むんです。 だから、色も味も濃くなります。
今は、ペットボトルのお茶が安くて便利です。 それでも、この店には毎日お客さんが来ます。
「今年の新茶が入りましたよ」
そう言ってくれる人は、スーパーにはいないんです。
