うちの宝物
屋根裏を片付けていたら、大きい箱が出てきた。 テープでぐるぐる巻きにされている。
「それ、触るなよ」と太郎が言った。 「うちの宝物だから」
花子はテープを切って、蓋を開けてしまった。 中に入っていたのは、輪ゴムの山と、古いレシートの束だった。
「宝物?」
「大体、三十年前のレシートだ」と太郎は言った。 「もうないラーメン屋のもあるぞ」
花子が箱の底を見ると、紙が一枚あった。 子供の字で、こう書いてあった。 「これはたからものです。すてないでください。たろう」
「ほら」と太郎が言った。 「宝物って書いてあるだろ」
