飴だま(二)
と手をさしだしました。
すると、もうひとりの子どもも、
「かあちゃん、あたしにも。」
といいました。
お母さんはふところから、紙のふくろをとりだしました。ところが、飴だまはもう一つしかありませんでした。
「あたしにちょうだい。」
「あたしにちょうだい。」
ふたりの子どもは、りょうほうからせがみました。飴だまは一つしかないので、お母さんはこまってしまいました。
「いい子たちだから待っておいで、向こうへついたら買ってあげるからね。」
といってきかせても、子どもたちは、ちょうだいよオ、ちょうだいよオ、とだだをこねました。
いねむりをしていたはずのさむらいは、ぱっちり眼をあけて、子どもたちがせがむのをみていました。
