「様」じゃなくて「さん」
リナは田中さんの机の前に立って、少し緊張していた。
「田中さん、来週から来る新しいアルバイトの山田様のことなんですが……。」
田中さんは書類を置いて、笑った。
「山田『様』?同じ会社の仲間だから、『さん』でいいよ。」
「あ、すみません。山田さんですね。」
「それで、山田さんがどうかした?」
「はい。昨日、部長に紹介していただきました。それで、シフトのことで、田中さんの意見を聞かせてほしくて。」
「なるほど。」
「確か、山田さんは学生さんですよね。平日の朝は、来られないと思うんです。」
「そうだね。じゃあ、夕方に入ってもらうのはどう?」
「私もそう思います。この案を部長に見せてもいいですか。」
「うん。よくまとめてくれたね。」
リナは、ほっとして笑った。
