ももと影
ある家に、猫が一匹いる。 名前はももだ。 ももは静かな猫だ。
夜、家の人はもう寝ている。 部屋は暗い。 でも、テーブルの上に、小さい電気が一つついている。
ももはテーブルの下に、古い雑誌を見つけた。 初め、ももは雑誌の匂いをかいだ。 それから、前足で雑誌をさわった。 ページが少し動いた。 ももは楽しくなって、雑誌の上に乗った。
その時、ももは変な物を見つけた。 床に、黒くて短い影がある。 ももが動くと、影も動く。 ももは影を追いかけた。 部屋の中を、ぐるぐる回った。 影は逃げている。 でも、なかなか捕まえられない。
ももは疲れて、床に座った。 影も座っている。 ももは影をじっと見ている。
その時、家の人が起きて、電気を消した。 部屋は真っ暗になった。 影はいなくなった。 ももは少しさびしかった。 でも、もう眠い。
ももは雑誌の上に丸くなって、目を閉じた。 静かな夜だった。
