保険料は去年の収入で決まる
日本に住む人は、全員が何かの健康保険に入ることになっている。 会社で働いている人は会社の保険、それ以外の人は市や区の国民健康保険だ。 どちらでも、病院の窓口で払うのは実際にかかった額の三割で済む。
問題は、その加入の手続きを誰がしてくれるのか、という点である。 会社に入るときは、会社が代わりに進めてくれる。 書類に名前を書いて出せば、あとは待っていればいい。 しかし、会社をやめたときや、外国から引っ越してきたときは、自分で役所へ行かなければならない。
期限は十四日以内。 忘れていても電話は来ないし、誰も注意してくれない。 それでも保険料は、住み始めた月から計算されている。 遅れて入れば、その分をまとめて払うことになる。
会社をやめた人には、二つの道がある。 前の会社の保険をそのまま続ける方法と、国民健康保険に入る方法だ。 前の保険は二年まで続けられるが、それまで会社が半分払ってくれていた分も自分で払うので、金額は倍近くになるかもしれない。 役所の窓口で国民健康保険の金額を計算してもらい、安いほうを選ぶ人が多い。
ここで、多くの人が驚くことがある。 国民健康保険の保険料は、今の収入ではなく、去年の収入で決まるということだ。
つまり、給料の高い会社をやめたばかりの人は、収入がなくなった月に、いちばん高い請求書を受け取ることになる。 反対に、大学を出て働き始め、国民健康保険に入った場合は、一年目は安く、二年目から急に上がる。 学生のうちに払っていた額を覚えていると、「そんなはずはない」と思うだろう。 しかし、計算は間違っていない。
期待していたより高い、と感じたときにできる行動が一つある。 役所へ相談に行くことだ。 収入が大きく減った人のために、保険料を安くする制度がある。 ただし、これは自分から申し込まなければ始まらない。
保険証が届くまでの間に病院へ行くと、その場では全額を払うことになる。 後で戻ってくるとはいえ、急な出費だ。
だから、引っ越しても、仕事をやめても、最初の一か月にすることは同じでいい。 役所へ行き、窓口で金額を聞き、高いと思ったらもう一度相談する。 待っていても、誰かが安くしてくれるわけではない。
