面接の敬語は三つでいい
日本の会社の面接では、話す内容と同じくらい、言葉づかいが見られる。 特別に難しい表現を使う必要はない。 ただ、どの敬語をどこで使うかだけは、面接の前に知っておく必要がある。
敬語は大きく三つに分かれる。 丁寧語、尊敬語、謙譲語だ。 丁寧語は「です・ます」で、面接中はこれが基本になる。 尊敬語は相手の動作を高める言い方で、面接官の行動に使う。 謙譲語は自分の動作を低くする言い方で、自分の行動に使う。 この二つを逆にすると意味が反対になってしまうので、はっきり区別しておく必要がある。 相手が見る場合は「ご覧になる」、自分が見る場合は「拝見する」。
面接は、部屋に入るところから始まる。 ドアを三回ノックし、「どうぞ」と言われてから「失礼いたします」と言って入る。 すぐには座らない。 まず名字に「と申します」を付けて名乗り、「本日はよろしくお願いいたします」と続ける。 「申します」は謙譲語なので、自分のことにだけ使う。 そのあと、席をすすめられるのを待つ。
姿勢も見られている。 背筋を伸ばし、手はひざの上に置く。 おじぎは頭だけを下げるのではなく、腰から曲げるようにする。 二秒ほどで十分だ。
会社の呼び方にも決まりがある。 話すときは「御社」、書くときは「貴社」。 「貴社」は耳で聞くと分かりにくい言葉なので、面接では「御社」を使うようにする。
終わったら「本日はお時間をいただき、ありがとうございました」と言って立ち上がり、ドアの前でもう一度「失礼いたします」と言う。
完璧な敬語を使う人が採用されるわけではない。 途中で間違えても、言い直せば問題ない。 面接官が見ているのは、正しく話せるかどうかよりも、相手を大切にしようとしているかどうかだ。 だから、覚える表現は多くなくていい。 「申します」「伺います」「よろしくお願いいたします」。 この三つを自然に言えるようにしておけば、あとは丁寧語で足りる。
