おじいちゃんの商店街
春樹は、祖父と一緒に古い商店街を歩いていた。 この通りは、祖父が子供の頃からある通りだ。
「春樹、ここを歩くときは、自転車に注意しなければいけないよ」と祖父が言った。
狭い通りを、自転車が何台も通っていく。
「本当だ。人が多いのに、みんな速いね」と春樹が言った。
八百屋の前で、店の人が「いらっしゃい」と声をかけてくれた。 祖父は笑いながら、「ありがとう」と返した。
「おじいちゃん、みんな知り合いなの」
「昔からの店ばかりだからね。お店の人には、丁寧に話さなきゃいけないよ。『お客様』って呼んでもらえると、うれしいだろう」
春樹は、祖父が店の人と話す様子を、ずっと見ていた。 みんな祖父に、優しく笑いかけてくれる。
「この通りを歩くのは、楽しいね」と春樹が言った。
「そうだろう。だから、じいちゃんは今でも、この商店街が好きなんだ。買い物をしながら、みんなと話すのが、一番の楽しみでね」
春樹は、また来たいと思った。 今度は自分も、お店の人に「こんにちは」と言ってみよう。 一週間の内に、もう一度この通りに来よう、と春樹は決めた。
