かためとからめ
中野のラーメン屋は、いつもうるさい。 だいすけはカウンターに座って、メニューを見た。
「ラーメンを一つ。麺はかためでお願いします。」
店員は大きい声で奥に言った。 「ラーメン一つ、からめ!」
五分後、ラーメンが来た。 スープが真っ赤だ。 上に赤い粉がたくさんのっている。
だいすけは一口食べた。 辛い。 とても辛い。 水を飲んだ。 もう一口食べた。 もっと辛い。
でも、だいすけは全部食べた。 顔も赤くなった。
「お客さん、大丈夫ですか」と店員が聞いた。
「あの……僕、『かため』って言いました。」
店員はびっくりした。 「あっ、すみません! じゃあ、次は『からめ』ですね。」
だいすけは何も言わないで、水をもう一杯飲んだ。
