和尚さんと小僧(二の四)
といいながら、おこって手に持っていた払子で、金仏さまの頭を一つくらわせました。 すると「くわん、くわん。」と金仏さまは鳴りました。
「なに、くわんことがあるものか。」
と、またおこって二度つづけざまにたたきますと、また「くわん、くわん。」と鳴りました。
そこで和尚さんは、また小僧の方を振り返ってみて、
「それ見ろ、金仏さまはいくらたたいても、くわん、くわんというぞ。やはりきさまが食べたにちがいない。」
すると小僧は困った顔をして、
「たたいたぐらいでは白状しませんよ。釜うでにしておやんなさい。」
といいました。 そこで大きなお釜にいっぱいお湯を沸かして、金仏さまをほうり込みました。 すると間もなく、お湯がぐらぐらにたぎってきて、
「くった、くった、くった。」
といいました。
「そらごらんなさい、和尚さん。とうとう白状しましたよ。」
と、小僧さんはとくいらしくいいました。
