子どものすきな神さま(三)
玉をころがすようなよい声でした。
その声をきくと子どもたちは、「それ、そこだッ。神さまをつかまえろッ。」といって、十二番目の子どものよこをとりまきました。
神さまはめんくらいました。 いたずらな子どものことだから、つかまったらどんなめにあうかしれません。
ひとりのせいたかのっぽの子どものまたの下をくぐって、神さまは森へにげかえりました。 けれど、あまりあわてたので靴をかたほう落としてきてしまいました。
子どもたちは雪の上から、まだあたたかい小さな赤い靴をひろいました。
「神さまはこんな小さな靴をはいてたんだね。」といってみんなで笑いました。
そのことがあってから、神さまはもうめったに森から出てこなくなりました。 それでもやはり子どもがすきなものだから、子どもたちが森へ遊びにゆくと、森のおくから、「おオい、おオい。」とよびかけたりします。
