木曜日の新聞
僕は大輔、大学生だ。 朝の四時に起きる。 外はまだ暗くて、寒い。 自転車に乗って、新聞を配る。 学校は九時からだから、その前に全部終わる。
月曜日から土曜日まで、僕は同じ道を走る。 でも木曜日だけ、自転車がとても重い。 木曜日は新聞の中に紙がたくさん入っているからだ。 一日で三千円もらう。
五時ごろ、いつも同じ家の前におじいさんが立っている。 まだ暗いのに、外で待っている。
「おはよう」とおじいさんが言う。
「おはようございます」と僕は答える。
新聞を渡して、僕はまた自転車に乗る。 それだけだ。
でも、この時間に僕に「おはよう」と言う人は、おじいさんだけだ。 だから木曜日も、僕は暗い道を走る。
