試験の前の夜
明日は大事な試験だ。
私は一週間前から、毎晩一生懸命予習と復習をしてきた。
おかげで、難しい問題も少しずつ解けるようになった。
それなのに、今夜はどうしても落ち着かなかった。
時計を見ながら勉強していたのに、同じページを何度も読んでしまう。
そのとき、部屋のドアが静かに開いた。
母が温かいお茶を持ってきて、机の上にそっと置いた。
「もう十分やったでしょう。今夜は早く寝なさい」と母は言った。
私はもう少し続けるつもりだったが、母の顔を見て、本を閉じた。
お茶を飲むと、不思議なほど心が静かになった。
やはり、私に必要だったのは、もう一ページではなく、一杯のお茶だったのだ。
