冬の森のきつねとうさぎ
冬の森に、冷たい風が吹いていた。
きつねは、木の下の暖かい穴の中で、体を丸くしていた。
そのとき、外から小さな声が聞こえた。
「だれか、助けてください」
きつねが外を見ると、うさぎが雪の中で震えていた。
「うちに入ってもいいよ。ここは暖かいから」と、きつねが言った。
うさぎは、うれしそうに穴の中へ入ってきた。
「ありがとう。もう歩けなくて、困っていたんだ」
きつねは、自分の食べ物を、うさぎに分けてあげた。
「こんなに分けてくれて、いいの」
「いいよ。一人で食べるより、二人で食べたほうが、おいしいから」
外では、まだ雪が降っていた。 でも、穴の中は暖かかった。
次の朝、風がやんで、空が晴れた。
「助けてくれて、ありがとう。今度は、僕がきみを助けるよ」と、うさぎが言った。
うさぎは、そう言って、森へ帰っていった。
その日から、きつねとうさぎは、いい友達になった。 どちらかが困ったことがあれば、いつも助け合った。
